エノクとジュリエット、もうお互いを大切に思いすぎていて、こっちが泣きそうになるんですけど!エノクはジュリエットを苦しませたくないから距離を置こうとする。でもジュリエットは、そんな彼の気持ちまでわかったうえで、見返りなんて求めないから愛させてほしいと伝えるんですよね。いや、強い。好きだから一緒にいたいだけなのに、その愛情を受け取る側が苦しんでしまうのが切ないんです。そして、そんな二人の関係を見守るギナスにも、また別の苦しさがあるのよ。レティナを救いたかった気持ちも、彼女から託された願いも、簡単には割り切れない。それなのに、エノクがジュリエットと出会い、少しずつ変わっていく姿を見て、自分も過去への執着を手放そうとするんですよ。ギナスだって前に進もうとしているのに、メリノックスが黙って見送ってくれるはずもなく……。愛すること、失うこと、手放すこと。誰もが違う痛みを抱えている…、私は、幸せになってほしい人が増える一方です!
81話|愛されるのが怖いエノクにジュリエットが届けた無条件の愛
【変わらぬ愛を】…ジュリエットの愛情がまっすぐすぎて、エノクの心に刺さりまくっている。見捨てられる心配ばかりしてきた人が、無条件に愛されるのってこんなに怖いんだね…。
ちょっと~、エノク!ジュリエットが泣きながら会いたかったって伝えているのに、あなたは自分が彼女にふさわしいものを与えられなかったとか、傷つけたくないとか、そっちに気持ちが行っちゃうのね…。いや、わかるよ。わかるけど、今は再会できた喜びをもうちょっと味わってくれ!!
しかもジュリエットは、装飾品を身につける時間さえ惜しんでエノクのもとへ来たのよ。どれだけ会いたかったのか伝わってくるじゃないの。それなのにエノクは、こんな姿を見せたくなかったと涙を流すの。自分がどう見えるかより、ジュリエットが無事に会えたことを喜んでほしい気持ちもあるけれど、彼には彼なりの苦しさがあるんだよね。特に胸にきたのが、ジュリエットが怒らないことにエノクが戸惑う姿。自分を大切に思うあまり傷ついてほしくない、心も体も痛めてほしくない。そこまではわかる。でも、だからこそ怒ってくれ、自分のことばかり考えるなと責めてくれって、どういうことなのよ!普通なら愛されてうれしいところで、エノクは愛されること自体に身構えてしまうわけ。
きっとエノクはこれまで、相手が自分のためだと言いながら傷つけてくるような愛情しか知らなかった。だからジュリエットのように、何かを要求するわけでもなく、ただ大切に思ってくれる相手が現れても、素直に受け取れないのね。愛情が足りなかったというより、愛情を信じるための経験が足りなかったんだと思う。
そこでジュリエットがキスをして、愛されることを怖がらなくていいと伝えるのが本当にいいのよ!エノクを無理やり変えようとするのではなく、今の彼の気持ちごと受け止めている。震える手で彼女を抱きしめるエノクを見ていると、ようやく安心して誰かに甘えてもいいと思えたのかな、と感じて‥。その後も二人は、相手を失うことを怖がりながら、生きていてほしいと願い合う。ジュリエットが自分の命を投げ出すことまで考えていたと明かす姿は、愛情の深さと危うさが隣り合わせで、簡単に美談として片づけられないところもあるけど、二人には相手のために無理をするのではなく、一緒に生きることを選んでほしい。
そして、ここで終わらずハレンから戦争の裏事情まで報告されるのだから忙しい!ジュリエットが白塔の秘密装置を動かしたことに加え、イリシュがベルティナにアガンテを渡そうとしていた計画まで判明する。恋愛の余韻に浸っていたいのに、政治の話が一気に押し寄せてくるじゃないの。
それでも今回の中心は、やっぱりエノクが愛を受け入れ始めたことだと思う。彼が怖がっていたのはジュリエットの愛そのものではなく、愛する相手から傷つけられることだったのね。見返りを求めず、彼の幸せを願うジュリエットだからこそ、その長年の恐れを少しずつほどいていけるんだね。
⬆️目次に戻る
82話|エノクの傷に隠された呪いとジュリエットの本音
【ぴたりと噛み合うものと】…命がけで助けてくれたメイドに、ジュリエットがちゃんと報いようとする姿がいい!しかもエノクの傷の秘密まで明らかになって、夫婦の距離がまた縮まってる!
あはは、エノクは元気なのに、なんで私だけ熱で寝込んでるのよ!ってジュリエットの気持ち、分からなくもないのよね。そりゃ自分より大変な目に遭っていた夫が普通に動いていたら、ちょっと納得いかないわ。でも、そこでメイドに「あなたはもともと体が弱いでしょう」と言われたら、もう何も言えない。本人も黙るしかないのが地味に面白い。そんなジュリエットが、ナニッサの手首を心配する姿は好き。自分だって寝込んでいるのに、助けてくれた相手のこともちゃんと見ているのよね。しかも、ナニッサが普通の侍女ではないと気づいていたのも鋭い。歌や刺繍は苦手なのに、危険な場面では騎士顔負けの働きをする。いや、そりゃ正体を疑うわ!二人を肩に担げる侍女なんて、そうそういないでしょうよ。
そしてジュリエットは、ナニッサに騎士になる道を提示するの。ただ褒美を与えて終わりではなく、侍女という立場では自由を求めにくいことまで考えているのがいい。兄から十分な報酬を受け取っていると聞いて安心しつつ、本当に今の暮らしを望んでいるのか確かめるのよね。ナニッサも自分の意思で侍女を続けると決めた。助けてもらったから一生言うことを聞け、みたいな話にならないのが気持ちいいわ~。
一方のエノクは、ベルティナとの面会をあっさり断り、リスタル族への自治権の引き渡しも済ませて、アガンテを去る準備を進めているの。指輪まで一族の墓に納めるよう命じるあたり、もう本当に戻る気がないのね。過去に引きずられるより、これからの人生を選ぶ段階に来た感じがする。そこへジュリエットがやって来て、夫婦の時間に突入!自分がそばにいなかったことを気にするジュリエットもかわいいし、熱が下がったか自分で確認したがるエノクも過保護すぎる。お互い顔の傷を心配しているのに、ジュリエットが胸の傷を見たと話した途端、エノクが謝るのも切ないわ。そこを気にしているんじゃないのよ!と言わんばかりにポカポカ叩くジュリエット、もっとやっていいわよ。
そして明かされる、一族に伝わる呪いの話。運命の相手と一定期間内に出会えなければ、高熱に苦しみ、身体にも傷が現れるなんて、本人にはたまったものじゃない。エノクにも、そんな事情があったのね。ジュリエットが「私ともっと早く出会っていればよかったのに」と悔しがるのも当然だわ。エノクも否定せず、そうすべきだったとうなずく。この素直さ、ずるい!過去の傷はすぐに消えなくても、今は隣にジュリエットがいる。アガンテとの別れも迫るなか、二人がようやく互いの痛みを分かち合えたのがうれしい。最後に残ったのは後悔よりも、これから一緒に歩いていける安心感。エノク、もう絶対にジュリエットを離すんじゃないわよ!
⬆️目次に戻る
83話|ギナスへ花を差し出すメリノックスの思惑
【微妙にすれ違うもの】…尽くしているつもりと、相手が望むもののズレが深すぎる!
はぁ~メリノックスってば、ギナスを閉じ込めておいて花を持ってきたら愛情が伝わると思ってるの!?もう、本人の中では相当ギナスに尽くしているつもりなのが厄介なのよね。
実権を握ったメリノックス…ギナスの寝室には高級な花が次々と運ばれ、侍従たちもメリノックスは夫を大切にしているんだろうと話しているわけ。でも、ギナスはその話を聞いて大笑い。そりゃそうよね。自分の意思で自由に暮らせるわけでもなく、彼女の都合で謹慎させられているんだから。花がどれだけ立派でも、肝心の自由がないんだもの。しかもメリノックス、ギナスが返事をしないと執事にまで圧をかけるし、本人の頬をつかんで反応を引き出そうとする。いやいや、会話って相手の口を無理やり開かせれば成立するものじゃないのよ。ギナスが何も言わないことに腹を立てているけれど、そもそも彼が安心して話せる状況を作っているのかという話であるわけよ…。
さらに面倒なのが、メリノックス自身はちゃんとギナスを気遣っているつもりらしいところ。傷の手当てをして、体に無理をさせず、退屈しないように花を集め、第四皇子の宮殿があった場所には図書館を建てるとまで考えている。彼女の中では、これだけしているのに、どうして何も返してくれないの?という気持ちなのよね。でも、ギナスが欲しいのは花でも薬でもなく、まず自分の人生を自分で決められる自由。メリノックスは与えているものばかり数えているけれど、奪っているものには目が向いていない。このズレが本当に大きい。
一方のギナスも、ただ黙り込んでいるわけではなかったみたい。メリノックスは自分に話しかけてほしいし、来たときには喜び、去るときには引き止めてほしい。そういう反応を期待していると見抜き、あえて何も返さず、彼女が焦るのを待っているの‥。体調が悪くても散歩を断らず、エノクが帰ってくるまでに隙を作ろうとしているあたり、かなり必死なのかな?
そして、メリノックスが差し出した花・スイセンを見て、ギナスの脳裏にレティナの姿が浮かぶ。ここで急に表情が変わるのが気になるところ。彼女がどれだけ花を並べても、ギナスの心に残っているものは別のところに‥。結局、メリノックスはギナスを大切にしているというより、自分が望む形で大切にされたいのだろう。ギナスが沈黙する理由も、彼女が焦る理由も分かるからこそ、この夫婦のすれ違いは根深いよね…。花は咲いていても、二人の関係には、春が来そうにないわ。
⬆️目次に戻る
84話|報われない恋の果てに、ギナスに託されたレティナの願い
【しおれた薔薇と水仙】…皇宮から逃げたかったギナスが、レティナへの思いを捨てられず、最後は彼女の願いまで背負うことになるなんて、あまりにも切ない。
いや、ギナスの過去、これはつらいわぁ…!レティナに名前を呼ばれて、頬に触れられて、そんなことされたら期待するに決まってるじゃないの。でも、彼女が見ているのは自分じゃなくてエベン。最初から分かっているのに、好きな人に優しくされるたびに期待を捨てられないギナスが、もう見ていられない。そもそも幼いギナスが火事に遭ったとき、助けてくれたのがレティナだったのね。皇帝から嫌われて、皇族の中でも居場所がなかったギナスにとって、彼女は特別だったんだよね。命を救ってくれた人が、自分に優しくしてくれる。そりゃ心だって持っていかれるわ。
しかもレティナは、ギナスがエベンに似ていると何度も口にする。ギナスだって、自分自身を見てもらえているわけじゃないと分かっていたはず。それでも名前で呼んでほしいと頼み、実際に呼ばれたら、そりゃ期待も育つよ。本人も自分がどんどん引き返せない場所へ進んでいると気づいているのが苦しい。レティナの体調を心配して、宮廷で認められていない薬まで用意しようとするギナス。彼女を助けたい気持ちもあっただろうけど、その先に自分を見てくれる未来まで期待していたんだろうな。尽くせばいつか振り向いてくれるかもしれない。そんな願いを抱いてしまうところが、あまりにも切なくって‥。
ところが、レティナが最後に頼んだのはエノクのこと。しかも、自分は母親として十分なことをしてこなかったと悔やみ、ギナスに息子・エノクを託すわけよ。いや、ギナスだってエノクを大切に思っているし、頼まれなくても守るつもりだった。それでも、好きな人から託される最後の願いが、自分への愛ではなく別の人との子どもの未来だなんて、心の置き場がなくなったのよね。皇宮から逃げたかったギナスが、レティナのために残り、彼女の死を前にして生きていてほしいと願う。さっきまで恨んでいたのに、いなくなると思ったらそんな気持ちは吹き飛んでしまうんだよね。人間って、気持ちをきれいに整理してから別れられるほど器用じゃないって痛感するわ。
最後に結婚指輪をエノクからその娘へ渡してほしいとギナスに頼むレティナ。彼が受け取ったのは、彼女の愛ではなく、彼女が守りたかった家族への願いだったわけ。それでもギナスがその願いを背負うのは、レティナに頼まれたからだけじゃない。彼女を心から大切に思っていたからこそ、最後までその人の望みを叶えたかったんだろうな。報われない恋だったけれど、ギナスの思いまで偽物だったわけじゃない。そこがもう、どうしようもなく切ない回だったわ。
⬆️目次に戻る
85話|レティナを手放そうとしたギナスに…
【咲き誇る霜の花】…エノクの人生はレティナとは違うものになると願うギナスは、いつまでも過去に縛られたまま。弟の幸せを守るためにも自分の執着を断ち切ろうとした瞬間、皇后が動き出すって‥なに?
エノクがジュリエットと出会って変わり始めたのはうれしいけど、今回の主役はギナスのほうだったわ! いやもう、弟を救いたい気持ちが強すぎる。過去に何があったのかも含めて、ギナスの抱えているものが想像以上に重いって。
レティナの葬儀は簡素で、皇族の墓地に遺灰すら納められなかった。しかもギナスが手にしたのは、彼女が話していた結婚指輪。もう一つは皇帝が持っているらしい。亡くなった後まで指輪が別々なの、つらいわね…。ギナスにとってレティナがどれだけ大きな存在だったのか、この短いやり取りだけでも伝わってくるの。そして、エノクを救うためにレティナの心臓をロゼンタの王太子へ渡したという過去。ギナス、そこまでして弟を助けようとしたのか。反乱後にはエノクを正式に弟として認め、レティナの影から離れて生きられるように、新しい名前まで与えてて‥。レトラキには古代語で光という意味があるそうで、ここはちょっと胸にきたわ。名前にまで願いを込めていたんだもの。ところが、エノクは新しい人生を楽しむどころか、部屋に閉じこもってしまう。熱も下がらず、ギナスは追い詰められていく。そんな中でロゼンタを訪問し、ジュリエットと出会ったことで状況が変わるわけね。
エノクが外出するようになり、眠り草をやめた様子を見て、ギナスが恋人の存在を察するところはちょっと微笑ましい。何百回もやめろと言っていた習慣を、誰かに出会っただけでやめるなんて!いや、恋の力ってすごいわね。ギナスとしては相手が誰なのか気になって仕方ないだろうけど、弟が元気になってくれるならそれでいい。ギナス、本当にエノクの幸せを願っているんだな。
さらにジュリエットがレティナの指輪を身につけていて、エノクを心から愛していると知るのよね。ギナスは、エノクがレティナとは違う人生を歩めると考え、自分も過去を手放そうと…。ここが今回いちばん切ない。弟の未来を願う一方で、自分はずっとレティナに囚われていたんだもの。……と、しんみりしていたらメリノックスがレティを想わせるスイセンの花束を持って登場。花束を渡すだけかと思いきや、ギナスの頬を叩いて押し倒し、怒っていないのかと迫るわけ。ちょっと待って、急に何が始まったのよ!?ギナスがようやく自分の気持ちと向き合おうとしたタイミングで、これは嫌な予感しかしない。レティナを手放す決意ができても、ギナスの周囲まで平穏になるとは限らないのよね。むしろメリノックスのこの態度、まだ何か隠していそうで怖いわ……。
⬆️目次に戻る