このあたりから、ユアンの立ち位置が一気に面白くなってくる。自分の力を隠しながら宮殿に入り、必要な情報を探し、ボロニコには利用され、それでもペリエーセ家を取り戻すための条件をきっちり突きつける。いや、ユアン、交渉まで抜かりない。しかも、クラードへの気持ちを抱えたまま、自分に都合のいい答えだけを選ばず、ノエルにはターシャ本人の気持ちを確かめるよう促す。この二人の関係もかなり好きで、ユアンがノエルを助けるだけではなく、ノエル自身に決断を委ねようとするところがいい。さらにノエルも、ターシャを巻き込みたくないから距離を取っていたと分かり、二人とも相手を守りたい気持ちは同じなのに方法が正反対。ここへクラードやレジーナ、タシャまで絡んできて、人間関係がどんどん濃くなっていくのがたまらない。
56話|宮殿へ来た理由をユアンが思い返す
ユアンの能力を知ったボロニコ、その反応が妙に鋭いユアンはボロニコを助けなかったのではなく、人前で能力を使える立場ではなかった。
はあ‥ユアンの事情が一気につながるのよ。これまでノエルに距離を置かれたことや、宮殿で自分の能力を隠している理由が積み重なっていたけれど、今回はボロニコとのやり取りで、その裏側がかなり見えてくる。ユアンはボロニコの状態を見て、どこがつらいのかを細かく把握する。それに対してボロニコは、自分のことを分かったように話すユアンに強く反発する。ここ、二人とも事情を抱えた者同士なのに、素直に手を取り合うどころか真正面からぶつかるのがね。
しかもボロニコが問題にしたのは、朝に自分が足を痛めたとき、ユアンが助けに来なかったこと。ユアンにしてみれば、人前で能力を使えば自分が何者なのか知られてしまう。つまり「助けなかった」のではなく、「助けられる状況ではなかった」ということなのよ。ここでユアンが、自分の能力と宮殿に来た本当の目的を皇后に明かしていれば、もっと自由にボロニコを支えられたはずだと話す。このあたり、本人もかなりかなり強く出ていくよね。
さらにボロニコから、ユアンの存在を皇后に知られるわけにはいかない理由も出てくる。自分が必死で探してきたペリエーセの宝を簡単に母親へ渡したくない。その言葉からユアンは、ボロニコと皇后マリリンの間に強い信頼があるわけではないと察する。なるほど、ここで親子関係まで見えてくるのね。
そして最後がまた重い。ボロニコはユアンが部屋から出れば噂が広まり、クラードの耳にも届くだろうと、わざと意地悪く告げる。でもユアンが最後にたどり着いたのは、自分がどれだけ騒ぎを起こしてもクラードは絶望も怒りも抱かないだろうという結論。なぜなら、クラーデは自分を愛していないから。
ここ、ユアンの話は能力や宮殿の事情だけじゃなかったのよね。自分が誰かを守れる力を持っていても、それを自由には使えない。そして一番大切な相手からは、そもそも同じ気持ちを返してもらえていない。ボロニコとの衝突を通して、ユアン自身が抱えていた現実まで一気に突きつけられる。そこまで持ってくるの?ユアン…本当に一人で背負いすぎよ。
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57話|ユアンが偽装された本棚の秘密を見抜く
ユアン、体への負担を抱えながら調査を止めないのが強すぎる!
ユアンの潜入調査とクラードの「全然平気ですけど?」という強がり、さらにレジーナの情報格差が一気に押し寄せてくる回。三方向から状況が動いて、忙しいったらないわ!
ユアンはボロニコを眠らせるために無理をしたせいで、体の状態がかなり厳しくなっている。それでも今しかないと部屋を調べ始めるところが本当にユアンらしい。しかも相手が寝ている横で、鳥に「寝ろ寝ろ」と急かされながら調査しているのが妙にシュールなのよ。鳥のくちばしに触れて黙らせるユアン、痛みに耐えてる鳥にも笑ってしまう。
そして本棚を調べると、並んでいる本の題名がバラバラで、しかも中身が空洞。つまり本棚そのものが隠し扉を隠すための偽物だった。そこまでして隠されていた場所にあったのが、ペリエーセに関する大量の資料。そして筆跡はノエルのもの。ここ、かなり大きな情報じゃない?ユアンが探していたものが、まさかこんな形で出てくるとは。ノエルの名前が出た瞬間、一気に話がきな臭くなる。
一方クラードは、ランスロットから皇宮へ行く覚悟を問われても、自分は何も気にしていないと突っぱねる。ボロニコではなく、皇宮にいる「女性」のことを心配されているのに、クラードは心を渡していないから平気だと言い切る。でもランスロットから見れば、あの日以来寝室にも入らず、ずっと同じ場所にいる時点で、どう考えてもいつものクラードではない。本人だけが「平気」の一点張りなの、説得力が追いついてないのよ!
そして最後はレジーナ。令嬢たちとのお茶会で、ユアンが皇后宮に滞在していることも、爵位授与の式典があることも知らされて大混乱。しかもボロニコがレジーナではなくユアンに興味があるのでは、とまで言われる始末。新聞を握りながら動揺するレジーナに、情報を知らなかった本人だけが置いていかれている。この状況、本人には笑い事じゃないけど、周囲からしたら完全に話題の中心。さらにターシャが皇后の侍女になる可能性まで出てきて、皇宮へ向かう人間がどんどん増えていく。ユアンの秘密、クラードの本音、レジーナの焦り。次の式典、絶対に静かには終わらないでしょう!
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58話|ペリエーセを取り戻すための条件を突きつける
ボロニコがユアンを着飾らせてクラッドに見せつけようとしているの、だけど人形扱いされたまま終わらないユアン、しっかり一枚上手。
ユアン、強いわよ…! ボロニコがクラードの叙爵式を皇宮で行うと知って大騒ぎしている横で、ユアンは「彼がここへ来る」と察して、完全に気持ちがそっちへ持っていかれている。しかも会うことを想像しただけで顔まで赤くなる。散々クラードを置いてきた自分への後悔もあるのに、再会を前にして気持ちが隠しきれてないのよね。
そんなユアンにボロニコは、クラードを迎えるための服を用意させようとする。ところがユアンは、ただ着飾らされるだけの立場を受け入れない。自分を好き勝手に扱っておきながら、今度は捨ててきた夫の前にボロニコ好みに整えて立たせるのかと、かなり核心を突いてくる。ユアンの言葉が冷静なのがまた強い。
そこでボロニコが「欲しいものは何だ」と。ユアンが迷わず求めたのはペリエーセ。自分が何を持っているかではなく、ボロニコが何を欲しがっているかを利用して、一気に条件をひっくり返す。ユアン、ただ助けを待つ気なんて最初からないのよ。
結果、ユアンはペリエーセの代理当主になる代わりに、ボロニコの命令に従う立場を与えられる。言い方は最悪だけど、ユアンにとっては目的へ進むための切符。ボロニコも自分が主導権を握っているつもりなのが、また危ういのよね。お互いに相手を利用している状態、かなり面白い。
そして皇宮側では、レジーナがユアンについて令嬢へ余計な忠告を入れる。でもターシャは噂話だけで判断しない。家族の悪口を陰で言うこと自体が自分の評価を落とすと、さらっと返す。ターシャ、思った以上に芯があるの。レジーナは当然面白くない。でもターシャが本当に気にしているのは、そんな噂ではなくノエルのこと。
ユアンはクラードを迎える準備を進め、皇宮にはレジーナとターシャ、そしてノエルへの思いが集まり始める。彼との再会まで、もう距離がない。ユアン、ペリエーセを取り戻しただけじゃなく、いよいよクラードの前に立つところまで来たわよ。さあ、そこで何を言うのか‥気が気じゃない!
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59話|ターシャがユアンとの距離を目撃して言葉を失う
ユアンが新聞からノエルやフェリエ家の情報を追いながら、離宮に閉じ込められた状態でも調査を進める姿が本当に切実!
ユアンとノエルの距離が少し縮まったと思ったら、最後にターシャがまさかの光景を目撃! いや、これはターシャにとって衝撃が大きすぎるでしょう…。
ユアンはテーブルに置かれた新聞を見ながら、ノエルがまた自分のために新聞を残していったことを考えている。ボロニコのこと、ペリエーセ家のこと、忠誠の道で見た印章のこと。少しずつ情報は集まっているものの、離宮に閉じ込められている今のユアンには調べられる範囲に限界がある。クラドの叙任式も近づいているため、もう少しだけ手がかりが必要だと焦る中、鼻血が出てしまうの。
そこでノエルがすぐにハンカチを差し出す。しかもユアンの体調をずっと見ていたらしく、顔色まで悪くなっていることを心配している。ユアンは「ずっと見ていたの?」と驚くけど、ノエルは以前ユアンから干渉するなと言われたことを気にしながらも、友達なら無茶をしている時に口を出してもいいはずだと伝えるのよね。
これ、ユアンにはかなり響いている。自分はノエルを利用しようとしている部分があるのに、それでもノエルは友達として心配してくれる。ユアンの「なんて頑固で不器用な王子なの」という気持ちが、もう完全に複雑なのよ。ノエル、こういうところがずるい。
一方、ターシャはユジンからノエルについて追及されている。手紙のやり取りはできるのに、一年以上も直接会えないことに納得できず、ノエルが皇后の宮殿へ通っていることも耳にしている。幼い頃からずっと仲の良かったノエルだからこそ、会えない理由を知りたいターシャ。しかも皇后の侍女になる話が、ノエルに会う絶好の機会だと考える。
そして離宮へ向かったターシャが庭園で目にしたのは、ユアンと親しげに話しているノエル。ターシャ、ここで完全に固まる。幼い頃から誰より近くにいたノエルが、自分には会おうとしないのに、別の女性と一緒にいる。その衝撃は大きすぎるわよね。
しかもユアンは元廃皇太子妃という立場。ターシャからすれば、「私が一年以上会えていないノエルが、どうしてこの人とはこんなに親しくしているの!?」となるのも当然。ターシャの人生に特大の爆弾を落としていくの、かなり強いわ!
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60話|クラードのためなら悪女として見られても構わない
自分自身の立場よりクラードのこれからを優先しているところが、あまりにもユアンらしい。
ノエルの恋心とユアンのクラードへの想いが重なって、かなり重要たったわ。しかもノエル、ターシャのために身を引こうとしてるのよ。いや待って、それは優しさじゃなくて本人不在の人生会議になってるぞ!ユアンがそこをきっちり指摘するのが最高だった。
ノエルは、もしボロニコが皇太子になれば、自分は宮殿にもユフリスにも残れず、遠い領地で暮らすことになると考えている。だから東部の名門出身であるターシャまで、自分の立場に巻き込みたくない。ターシャには権力争いとは無縁の生活をしてほしい。自分と一緒になることで、その自由を奪いたくない。ここまでターシャを大切にしているのに、肝心の本人へ気持ちを伝えないのがノエルらしすぎる。
そしてユアンは、そんなノエルの言葉からクラードの言葉を思い出してしまう。誰かを大切に思う気持ちは、過去のクラードへの想いと重なり、ユアン自身の気持ちまで揺さぶる。それでもノエルには、ターシャが同じ気持ちなら勝手に結論を出すことは愛情を裏切ることだと伝える。自分が傷つく未来を避けるために、相手の気持ちまで決めてしまうのは違う。ここ、恋愛相談なのにユアン自身の恋まで突き刺さってくるのが苦しい。
その後ユアンは、クラードがなぜ今の立場にいるのかを整理する。帝国で起きた混乱、クラードが皇位を退いた経緯、世間に広がった偽りの情報。そして敵を見つけるだけではなく、クラードを支える人を増やす必要があると考える。自分がいなくなった後もクラードの味方が残るように。ユアン、クラードの未来まで背負ってるじゃないの…。
そして式典へ向かうユアンが、ボロニコに選ばれたドレスを身につける。ノエルが驚くほどなのに、本人はクラードを守るためならどんな見られ方でも構わないという覚悟。美しく着飾った姿の裏で、ユアンが背負っているものが重すぎる。ノエルの恋を後押ししながら、自分はクラードへの想いを抱えたまま進む。この対比が本当に切ないし、60話は恋も政治も全部つながってきたようだった。
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