伯爵の搾取に耐え続けるユアンの健気さが、クラードの心を静かに揺らした。この記事では『ある日、姉が死にました』16話〜20話で描かれるユアンの強さと優しさ、クラードの不器用な変化、そして伯爵家の崩壊の兆しを中心に感想を綴っています。二人の心が重なり始め、運命が静かに動き出す転換点をレビューします。

これより先は16〜20話の核心に迫るネタバレがあります。自分の目でストーリーを確かめたい方は、閲覧をご遠慮ください。
16話|伯爵の搾取がユアンを縛る

皇帝の残虐さに殺意が沸騰。親族のクラードを平気で射抜き、血を流す姿を見てニヤつく皇帝の姿。人をモノ扱いするその傲慢さは、もはや悪魔そのものだ。ユアンの腰を掴んで耳元で囁くあの歪んだ執着が気持ち悪すぎて‥
16話あらすじ
皇帝によって矢で射抜かれ、倒れ伏すクラード。皇帝は血を流す甥を嘲笑い、平然と去りゆく。その帰り際、ユアンの腰を掴んで不気味に囁く様子は、周囲に底知れぬ恐怖を植え付けた。騒動のさなか、伯爵はユアンを連れ戻そうと近づき、「クラードは姉を殺した怪物だ」と吹き込む。しかし、過酷な過去を耐え抜いてきたユアンは、伯爵の薄汚い誘いを拒絶し、現在の場所こそが自分の家だと決別を告げる。一方、第一皇子ボロニコは、皇帝がユアンに執着し始めたことを確信し、冷酷な好奇心から伯爵家の娘・レジーナに新たな駒としての狙いを定めるのでした。
16話レビュー・考察
本当に16話は、胃が穴が開くほど痛みを感じる展開だった。皇帝っていう存在が、ただ権力を持っているだけじゃなくて、他人の人生を壊すことを何よりも楽しんでいるのが伝わってくるから本当にタチが悪い。クラードを矢で射抜いた後に、なんの躊躇もなく「パーティーはお開き」なんて言える神経、理解不能だし、あのニヤニヤした顔が夢に出てきそう。ペリエーセ夫人が怯えるのも当然だよ。あんな災害みたいな人間が目の前にいたら、心臓がいくつあっても足りない。そんな中で、ユアンが皇帝の見送りをさせられるっていう状況がもう地獄絵図すぎて。あんなセクハラみたいな引き寄せ方、ユアンが震えるのも無理はないし、あの言葉の裏に隠された執着が本当に不気味で怖い。
ペリエーセ伯爵の登場も、まさに絶妙なタイミングで最悪だった。あんなにボロボロになって傷ついているユアンを前にして、よくもまああんなに自分勝手な理屈を並べられるものだよね。今まで散々ユアンを搾取して、他の誰かの身代わりに苦しませておいて、今更「家族」なんて言葉を平気で使えるその厚かましさ。正直、怒りが通り越して呆れてポカーンとしまった。「お前が言うな」という言葉を全力で投げつけてやりたい気分だったよ。でも、そこでユアンが冷静に、毅然とした態度で「ペリエーセよりマシ」って言い返せたのは本当に良かった。あの瞬間の伯爵の動揺っぷりが、今までの苦労を少しだけ報いてくれたような気がする。
そして登場のボロニコ様。この回で一番冷や汗が出た部分だった。皇帝がユアンに興味を持ったことを察して、それを自分のチェス盤の上でどう使うか考えているあの冷酷さ。しかも、次に狙うのがレジーナっていうのが本当に怖い。レジーナの「イカれた目つき」を気に入るなんて、ボロニコもまた皇帝とは別の種類の異常者なんだよね。優雅なフリをして拷問より残酷なことを考えている感じがして、背筋が凍る。16話までで積み上げてきたものが、一瞬で悪い方向に崩れ去りそうな予感がして、恐ろしくてたまらないという、この複雑な感覚。この先の展開、どれだけ過酷なものになるのか覚悟が必要だね。
16話まとめ
もう昔みたいに、言われるまま傷ついて終わるユアンじゃないんですよね。皇帝や叔父たちに好き勝手振り回されても、自分の意思だけは絶対に奪わせないという強さが、この回でははっきり伝わってきました。ペリエーセ家で息を殺して生きていた頃を知っているからこそ、自分の言葉で「もう従わない」と示した姿には思わず胸が熱くなりました。少しずつでも、自分の人生を取り戻そうと前へ進むユアンを心から応援したくなります。
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17話|疑念を捨てクラードを選ぶ決意

姉の仇かもしれないと疑いながらも、苦しむクラードの手を握りしめ、能力で痛みを肩代わりする姿が美しすぎて息が止まった。自分を責めながら「家族だから」と泣くユアンの、すべてを捧げる覚悟に心が震えた。
17話あらすじ
皇帝の魔弓に射抜かれたクラードは、動くたびに深くなる傷の激痛に支配され、周囲を寄せ付けないほど荒れ狂っていた。姉殺しの疑念に苛まれていたユアンは、ランスロットからクラードが姉の死に関与していないという真実を突きつけられ、自分の浅はかな疑いを深く恥じる。夫の苦しみを前に、かつてついた嘘がさらなる悲劇を招いたと自分を責めるユアン。彼女はクラードの傷の痛みを自らの身に引き受け、彼の手を強く握りしめる。姉という名のしがらみを乗り越え、ユアンは彼と生きていくことを誓う。その切実な「家族だから」という言葉を聴き、クラードは安堵の中で意識を手放す。
17話レビュー・考察
17話、胸が張り裂けそう。もう、何て言えばいいんだろう。クラードが「あっちへ行け」って追い払おうとするのは、見苦しい姿を見せたくないっていうプライドと、これ以上大切な人を傷つけたくないっていう彼なりの優しさなんだろうね。でも、その強がりがどれだけ彼自身の孤独を深めているかと思うと、見ていて本当に辛い。骨にまで食い込む矢の痛みって、想像するだけで正気を失いそうなのに、それをずっと一人で耐えていたんだと思うと胸が締め付けられるよ。
一方で、ユアンの心の葛藤も痛いほど伝わってきた。姉の仇かもしれないっていう毒を、叔父に吹き込まれて疑い続けていた自分を、どれほど呪ったことだろう。それでも、真相を知った瞬間、ためらいなく傷ついた彼のもとへ駆け込んでいく。あの時の「痛みを分かち合う」という決断は、彼女にとって命がけの愛だよね。自分の能力を使って、クラードの痛みを自分の体の中に引きずり込む姿は、まるで血の契約みたいに重くて。
一番刺さったのは、やっぱり「家族だから」っていう言葉。ただの恋人とか夫婦っていう枠を超えて、お互いの痛みも業も全部ひっくるめて生きるっていう強い覚悟を感じたよ。クラードが朦朧としながら、ユアンの涙の理由を尋ねる姿なんて、もう涙・涙。あんなに長い間、誰にも心を開かずに地獄を見ていた彼が、最期の瞬間にユアンの温かさに包まれて安らげるなんて、救いであり、残酷でもある。
ルイズが導いた屋敷で、ユアンがようやく姉を手放してクラードの隣に立つことを決めたっていう流れも完璧だった。あの黒い屋敷は、姉の死の場所じゃなくて、二人が真の家族になるための場所だったんだね。ユアンが「自分の嘘のせいで彼が苦しんだ」って自分を責め続けているのも彼女らしいというか、すごく健気で切ない。これからはどうか、その重すぎる痛みだけじゃなくて、二人で静かな幸せを感じてほしい、ただそれだけ。
17話まとめ
姉の面影に縛られ続けてきたユアンが、ようやくその重たい鎖を手放せた瞬間だった気がします。クラードの傷を目の前にして、自分の罪悪感とちゃんと向き合ったからこそ、ようやく過去を過去として受け止められたんでしょうね。ここからのユアンは、誰かの代わりではなく、一人の女性としてクラードを愛そうと決めたように見えました。その覚悟が本当にまっすぐで、読んでいて泣きそうになりました。
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18話|執事の助言で揺れるクラード

自分の痛みが消える仕組みを知って、「無理をするな」と顔を真っ赤にして必死に抵抗するクラード。自分の記憶がないからこそ、ユアンを傷つけているのではと悩む姿が、もう純粋すぎて愛おしい。不器用な優しさが漏れ出てるわ。
18話あらすじ
深い傷を負いながらも、目覚めるたびに驚くほど痛みが消えていることに困惑するクラード。彼はその理由が、献身的にそばにいたユアンがいるからだと気づき始める。自分を犠牲にするユアンを案じ、拒絶しようとするクラードだったが、彼女の「あなたを救うためなら私も望んでいる」という真っ直ぐな言葉に動揺を隠せない。さらに執事から「ベッドでの不器用さが相手を苦しめているのでは」と諭され、クラードは深い悩みに陥る。そんな中、変わらず手料理を持って通い詰めるユアンに対し、つい突き放すような態度を取ってしまうクラードだったが、彼の不器用な反応に、ユアンは思わず「可愛い」と微笑むのだった。
18話レビュー・考察
18話、もう本当にニヤニヤが止まらなかった。クラードという男、恋愛偏差値が底辺すぎて、執事の適当なアドバイスを全部真に受けて思い悩む姿がたまらなく可愛い。執事も執事よね、「ベッドで死ぬこともある」なんて地雷ワードをポンポン投げて、クラードをパニックに追い込むんだから。あの男、ただの強気な高貴な存在かと思いきや、ユアンのことになると急にポンコツになるの、ずるいでしょう。自分の記憶がない夜の出来事に対して「優しくしたほうがいい」なんて言われたら、そりゃあ真剣に考え込んじゃうわよ。
対するユアンがまた、強くて優しい。スープを持ってくる姿は完全に健気な妻なんだけど、口から出る言葉が「私も望んでいる」という爆弾発言。クラードの理解が追いつかなくて真っ赤になっているのを見て、私まで照れてしまったわ。特に最後の「可愛い」発言!あの状況でクラードに「可愛い」なんて言えるユアンの肝の座り方はすごい。クラードが「は?」ってフリーズする音が聞こえてきそうだったくらい。あんなの、惚れないほうがおかしいでしょう。
二人の関係が、ただの「治癒」という利害関係を超えて、お互いの存在を気にし始めているのがひしひしと伝わってくる。クラードは自分の痛みが消えることよりも、ユアンが自分のために苦しんでいることのほうが辛いんでしょうね。刺々しい態度を取りつつも、結局ユアンの手料理を気にかけている時点で、もう彼の心の壁はガラガラと崩れかけているのよ。この不器用で、かつ純粋すぎる二人の温度差が、見ていて本当に愛おしい。次はどんなふうに二人が接近していくのか、期待しかできないわ。
18話まとめ
クラードって、本当に不器用なんですよ。苦しみから解放されることすら素直に受け入れられなくて、「自分だけ楽になってはいけない」と無意識に思っているように見えました。それなのにユアンは何も求めず寄り添ってくれるから、その優しさが逆に怖くなってしまうんでしょうね。近づきたいのに逃げるしかできない姿が切なくて、見ているこちらまで苦しくなりました。
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19話|庭園で夫を待つユアンの恋心

窓辺で観察するクラードに悶絶。ユアンの誘いを散々突っぱねておいて、自分はカーテンの陰から毎日庭の彼女を盗み見ているとか、可愛すぎない?不器用すぎて恋愛偏差値が心配になるけれど、彼なりの必死な歩み寄りなんだよね‥
19話あらすじ
リハビリを口実に、夫であるクラードを外へ連れ出そうと試行錯誤するユアン。引きこもり生活を送る彼はユアンの誘いを頑なに拒否するが、彼女は諦めず、毎日庭で彼が顔を出すのを待ち続けていた。ユアンは、クラードが抱える心の傷を理解した上で、いつか共に太陽の下を歩ける日を夢見ている。一方、クラードの友人であるランスロットは、ユアンが屋敷に来てからクラードの顔色や饒舌さが劇的に改善していることに気づき、彼女の存在に安堵する。ランスロットから、クラードが幼い頃に犬を慈しんでいたという意外な過去を聞いたユアンは、彼の内側に眠る本来の優しさを確信するのだった。
19話レビュー・考察
19話、ついに物語の核心に触れた気がする。ユアンが毎日庭で待っているのは、ただのリハビリの手伝いなんていう立派な理由だけじゃないよね。クラードが窓から顔を出すのを今か今かと待ちわびている姿は、もうどう見ても好きな人の帰りを待つ恋する乙女そのものだよ。メイドたちが「無理」って諦めている中で、自分だけが彼を信じ続けている強さと切なさが混ざり合っていて、ユアンという女性の深みに完全に引き込まれた。特に「痛みを自分が背負う」っていう心の声。これ、並大抵の覚悟じゃ言えない。相手の闇を丸ごと受け入れようとするその姿勢に、思わず息を呑んだよ。
それに対して、クラードの反応が面白すぎて!年齢を聞いておいて、ユアンから「散歩に行ったら教えてあげる」なんて交渉を吹っかけられた瞬間に怒り出すの、あまりにも可愛くない?恋愛偏差値が幼稚園児すぎて、ユアンのちょっとした駆け引きに毎回振り回されている感じが最高。結局、怒りながらもカーテンの隙間からずっと彼女を見ているんでしょ?素直に「行きたい」って言えばいいのに、それができない不器用さがクラードらしいというか、彼が今までどれだけ心を閉ざして生きてきたのかを物語っている気がして愛おしくなった。
ランスロットが出てきてくれたのも本当に良かった。彼が「クラードが明るくなった」って確信を持って語る姿、あの屋敷に唯一の光が差し込んでいる感じがしてホッとしたよ。あと、幼少期の話!冷徹なクラードが、かつては犬を拾って育てていたなんて、そんなの尊すぎて崩れ落ちそうになった。ランスロットが「彼は昔は優しかった」って教えることで、ユアンの中でクラードが「怪物」から「一人の傷ついた男」に変わった瞬間だったと思う。今の彼ならきっと、あの頃の優しい自分に戻れるはず。ランスロットの「あなたしかいない」という言葉は、総意だよね。ユアンがクラードを外に引っ張り出す日を、私も今か今かと待ちわびているよ。
19話まとめ
最初は戸惑ってばかりだったクラードも、ユアンと過ごす時間の中で少しずつ表情が変わってきました。外の世界なんて必要ないと思っていた人が、彼女に手を引かれるたびに心を揺らしているんです。本人は認めたくないでしょうけど、一番その温もりを欲しがっていたのはクラード自身だったんじゃないでしょうか。そんな小さな変化が本当に愛おしく感じる回でした。
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20話|欲望で崩壊する伯爵家の醜さ

妻が作ったかどうかが味で分かるなんて、もう体も心もユアンに侵食されてるじゃない。無意識に彼女を探すクラードの姿に、ツンデレの皮が剥がれ落ちる瞬間の尊さを感じて、ニヤニヤが‥
20話あらすじ
ユアンを失った伯爵家では、研究に固執する伯爵が自身の痛みさえ制御できず、もはや崩壊の序章を歩んでいた。そんな醜い家族の傍らで、レジーナはユアンへの劣等感を膨らませるが、第一皇子からの招待状をきっかけに、破滅へ向かう運命の歯車を回し始める。一方、黒の屋敷で暮らすクラードは、ユアンが作る料理の味に微かな温もりを覚え始めていた。彼女の年齢を知り、これまで抱いていた葛藤を消し去ったクラードの中で、彼女は単なるカラスから「妃」という呼称へと変わりつつある。記憶のない夜の真相を確かめようと、クラードは無意識に彼女の姿を探す。
20話レビュー・考察
20話は「天国と地獄のコントラスト」が凄まじかった。まずは伯爵家。あの地獄のような絵面はどうなの!研究室が野良犬に荒らされてる時点で、もうこの家の格式なんて地面に落ちてるよね。しかも伯爵が犬に噛まれて「ユアン、痛みを取れ!」って、最後まで自分のことしか考えてなくて本当に救いようがない。ユアンをただの「痛み吸収の道具」としてしか見ていなかった吐き気がするような本性を、あんなに堂々と語れる神経が信じられない。ユアンが逃げ出したのは、ただの脱走じゃなくて、命をかけた魂の救済だったんだなって改めて痛感した。あの父親は、自分が今受けている痛みこそが、かつてユアンに押し付けていた苦痛の代償だって一生気づかないんだろうね。
レジーナに関しても、見ていて痛々しいを通り越して哀れにさえ思えてきた。ユアンがいなくなった穴を埋めようと必死になって、父親に認められたくてあがいてでも、結局手に入れたのは第一皇子からの招待状という名の“毒”だよね。これからレジーナがどんな目に遭うか想像するだけでワクワクする。
そんな修羅場を横目に、クラードですよ。もう、この男ったら!朝食の味で即座に違和感を覚えるなんて、どれだけユアンの料理を食べて、彼女のことを五感で刻み込んでいるの?執事との会話で、何気なく彼女の年齢を確認する時のクラードの心情、手に取るように分かってこっちまで心拍数が上がる。ユアンを「カラス」から「廃皇子妃」と言い直した時のあのギクッとした反応、あれこそが恋の始まりの合図じゃない!記憶がない夜に彼女を抱いているという事実と、彼女の純粋な言葉に、クラードの冷たい理性がどんどん溶かされていく様子が本当にたまらない。ツンデレの殻を脱ぎ捨てて、早く素直に彼女を追いかけてほしい。今のクラードは、自分が恋に落ちていることに気づくのが怖くて、必死に抵抗している思春期の少年みたいで、見ていて本当に愛おしい。
20話まとめ
あの夜を境に、クラードの中でユアンの存在は確実に変わりました。ただ一緒にいる相手ではなく、気づけば失いたくない人になっていたんですよね。だからこそ、自分でも説明できない感情に戸惑ってしまうし、その想いが大きくなるほど怖くもなる。恋を知らない人が初めて誰かを特別だと思い始める瞬間が、とても丁寧に描かれていて何度も読み返しました。
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