やっと幸せになれると思ったのに…。蓮の純粋さに触れ、過去の呪縛と向き合い始めた樹里の前に、職場のドアを押し開けて蓮の兄が現れた。乱れた書類、冷たい視線、踏み荒らされる平穏。蓮からの沈黙に心を削られ、孤独の部屋で崩れ落ちていた樹里のもとへ、蓮が突然姿を見せる。夢と現実の狭間で揺れる樹里の拒絶を、蓮は熱い抱擁でかき消し、彼女を現実へ引き戻した。愛が深まるほど、蓮の将来を奪う恐怖が樹里を締め付け、一族を巡る不可解な思惑が不気味に動き出す。蓮は不器用な連絡を重ねて愛を証明しようとするが、兄の悪意が樹里へ牙を剥く。
76話|鉄平の呪縛が樹里を締めつける

蓮の純粋な優しさに号泣。小さな女の子とぬいぐるみを介して遊ぶ蓮の姿を見て、樹里がかつて鉄平から言われた「子供がいたら変わっていた」という残酷な言葉を思い出す対比が切なすぎた。蓮の無垢な慈しみが、樹里の深い傷をえぐり出すようで見ていられない。
76話あらすじ
公園で子供と楽しそうに交流する蓮の姿を目にし、樹里はかつて夫・鉄平に言われた、子供さえいれば関係が良くなっていたはずだという傲慢な言葉を思い出す。拭えない過去の傷に沈む樹里を蓮は問い詰め、彼女がまだ鉄平を意識していることを見抜いて激しく動揺させる。強引な接触に一度は蓮を突き放す樹里だが、仕事先で周囲から温かい支援を受け、自身の冷酷な態度が蓮を傷つけていたことに気づく。心境が変化し、初めて彼との未来をかすかに夢見たその時、樹里の職場へ思いがけない人物が現れる。高圧的なオーラを纏った蓮の兄が、樹里の姿を見つけて立ち止まる。
76話を読んだ感想・考察
76話の展開は、もう感情の上下しすぎて心が追い付かない。特に、蓮が女の子とぬいぐるみを介して遊ぶ姿。あんなに優しくて柔らかい表情ができるのに、その直後に樹里を壁に押し付けて「あの人のこと考えてるの?」って問い詰める落差が怖すぎるよ。蓮の愛は純粋で真っ直ぐに見えて、その実は樹里の全てを自分一人で埋め尽くしたいっていう、強烈な独占欲に裏打ちされているんだね。拒絶されてもなお、樹里の中にある鉄平の影に嫉妬して、逃がさないという執着が透けて見えるのがたまらない。樹里がどれだけ突き放そうとしても、蓮の「まだ終わらせない」という無言の圧力を感じて、こっちまで呼吸が浅くなるような感覚だった。
でも、同時に樹里の心境が少しずつ解けていく過程も痛いほど伝わってきた。周囲の人々からかけられる温かい言葉や支援を通じて、自分がこれまでいかに自己防衛のために心を閉ざし、蓮に冷たく当たってきたかを自覚するのは胸が締め付けられた。「私にはもう幸せになる資格なんてない」と決めつけて、自ら地獄に留まろうとしていた樹里が、蓮の揺るぎない想いに触れて「もしかしたら」って思ってしまう。その瞬間、彼女の瞳に宿ったかすかな光が本当に切ない。でも、その直後にあの兄の登場だよ。最悪のタイミングすぎる。
あの兄、ただの嫌な奴かと思いきや、樹里を「おもちゃ」呼ばわりして、ゴミ溜めのような場所だと吐き捨てる言葉に、彼が抱える圧倒的な選民意識と蔑みを感じて虫唾が走った。樹里の苦労を全部否定して、彼女の尊厳を土足で踏みつけるようなその態度は、鉄平とはまた違う種類の恐怖だよね。あんな場所で働いていることすら恥だと思わせるような兄の登場で、せっかく動き出した樹里と蓮の微妙なバランスが一気に崩壊しそうで、怖くてたまらない。樹里のささやかな覚悟を、兄がどう踏み潰すのか、あるいは樹里がどう立ち向かうのか‥本当に容赦なさすぎるよ。
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77話|既読無視に耐えられない樹里の孤独

蓮の兄の冷酷で底意地の悪い視線。樹里をただの「道具」として見下し、わざとらしく嫌がらせをして困らせようとする蓮の兄。何一つ努力もせず、特権階級の余裕だけで人を傷つけようとするその歪んだ性根に、怒りで震えが止まらない。
77話あらすじ
蓮の兄は、樹里の生活圏まで執拗に監視を強める。彼は樹里を成功のための「道具」として利用しようと画策し、その汚い思惑を露わにする。一方、蓮は父の言いなりにならない自分を模索する中で、自分自身も父と同じ冷酷な血を引いているのではないかと葛藤を抱えていた。樹里は、突然音信不通になった蓮に焦がれ、かつては気にならなかった「既読無視」という名の沈黙に激しく心を乱される。蓮への想いが募り、孤独に耐えられなくなった夜、樹里が自室でクマのぬいぐるみを抱きしめて泣いていると、部屋のドアが不意に開き、そこに蓮が立っていた。
77話を読んだ感想・考察
77話は、本当に胃が痛くなるようだった。特に蓮の兄の登場が、平和とは程遠い毒を含んでいて本当に最悪。樹里を「小汚い」「垢抜けない」と値踏みして、しかも「役に立つ」とか「困らせてやろう」なんて、人の心を弄ぶことしか考えていない。こういう人間が一番、純粋な感情を汚すんだよね。蓮が必死に自分を守ろうとしているものを、無邪気な悪意で壊そうとする姿に、本気で腸が煮え繰り返る思いだった。幸せが、誰かの不幸の上に成り立っていることが当然だと思っているあの傲慢さ、本当に救いようがない。
そして、樹里の心の変化が切なくてたまらない。鉄平といた頃は、何を言われても無視されても平気だった。あんなにも感情が摩耗していた樹里が、蓮という「熱」に触れたせいで、今は些細な既読無視一つで死にそうなほど苦しんでいる。それが本当に人間らしくて、逆に見ていて辛い。あんなに頑丈に閉ざしていた心の殻を、蓮が無理やりこじ開けたから、もう以前の無敵な樹里には戻れないんだね。暗い部屋でぬいぐるみを抱きしめて、返ってこないメッセージ画面を見つめる姿は、もうどうしようもなく孤独で、恋をしている女の子の顔そのものだった。
ラストの蓮の登場も、胸がざわついて落ち着かない。蓮自身も父との確執や、自分の内面に渦巻く冷酷さに怯えているのが伝わってきて、彼もまた別の意味で逃げ場を失っているように見えた。樹里に「連れて逃げてほしい」という切実な願いと、自分を泥沼から救い出してくれるのは彼女だけだという依存にも近い執着。ドアを開けて樹里の寝顔を見た時の蓮の瞳には、どんな感情が宿っていたんだろう。やっと会えた安堵なのか、それとも壊れかけている自分を繋ぎ止めるための確認なのか。二人の関係が、誰にも邪魔されない場所へと向かえばいいのに、現実は残酷に兄という悪意を突きつけてくる。これ以上、樹里を泣かせないでほしいよ‥ほんと。
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78話|熱を帯びた再会が感情を揺らす

夢か現実か分からない中で蓮と繋がった瞬間。「夢ならもっと優しくして」と泣きながら現実逃避する樹里が切なすぎて胸が締め付けられた。会いたくてたまらなかった相手が目の前にいるのに、信じきれない心の脆さと、蓮が現実だと告げた時の安堵に涙が止まらない。
78話あらすじ
会えない日々が続き、夢と現実の境界線が曖昧になっていた樹里。彼女の部屋には、不在の蓮を待ちわびるように彼の服や思い出の品が散乱していた。ある夜、部屋に現れた蓮に対し、いつものように夢の中の出来事だと思い込み、樹里は弱音を吐露する。しかし、蓮は樹里の言葉を否定し、そこが夢ではないことを突きつける。混乱しながらも蓮を拒絶しようとする樹里だが、蓮は逃げ続ける彼女を優しくも逃がさぬように抱きとめ、自分の存在を焼き付けるかのように執着を剥き出しにする。お互いの強い引力の中で、二人は堰を切ったように想いをぶつけ合い、これまでの孤独を埋めるように深く深く結びついていくのだった。
78話を読んだ感想・考察
78話、もう放心状態だよ。あまりにも濃密すぎて、一気に駆け抜けた感じ。樹里がどれだけ蓮の不在に苦しんでいたか、散らかった部屋やクマのぬいぐるみ、そして彼の服を身にまとって寝ている姿を見ただけで全部伝わってきて、胸が張り裂けそうになった。彼女にとって蓮は、もう夢の中でしか会えない偶像みたいになっていたんだね。「夢なら起きたくない、でも現実なら辛すぎる」っていう、あの逃げ場のない苦しみが本当に生々しかった。
蓮が部屋に現れたとき、樹里が夢だと決めつけて強がろうとする姿、本当に痛々しいよ。普通ならここで「ああ、ようやく会えた!」って喜ぶはずなのに、会えない時間が長すぎたせいで、樹里の中では蓮が「去ってしまう人」として固定されてしまっているんだから。その傷が深いからこそ、蓮が「夢じゃない」って告げた瞬間、樹里の世界がガラガラと音を立てて崩れて、そこから一気に蓮の熱さに侵食されていく過程がもう、最高としか言えない。
蓮も蓮で、樹里の反応を全部分かっていて、わざと追い詰めているのがたまらないね。「逃げるのが好きか?」って言いながら、逃げ場をなくして自分だけを見させるあの独占欲、まさに78話の真骨頂だよ。お互いの境界線をすべて取り払っていく一連の動作には、もう言葉なんて必要ない。これまでの歪んだ関係性が、あの夜、お互いの体温を確かめ合うことで、ようやく一つになれたような気がする。ただの一時的な繋がりじゃない、これまでの「会えなかった時間」と「募りすぎた執着」が爆発したんだと思う。
蓮の「拒絶されると痛い」っていう言葉も、すごく重い。樹里は自分を守るために蓮を突き放していたけれど、蓮の方も樹里を想うあまり、拒絶されるたびに深く傷ついていたんだね。お互いがお互いを求めているのに、不器用で、傷つくのが怖くて、ずっとすれ違っていた。それがようやく壊れて、お互いのすべてを受け入れる瞬間を見届けられた気がして、私まで力が抜けてしまった。もう、これからは逃げたりしないで、まっすぐに向き合ってほしい。あまりにも熱くて危うい夜だった。
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79話|蓮の未来を奪う樹里の恐怖

泥沼!?愛するがゆえの自罰に号泣。蓮との甘い時間の裏で、樹里が抱える「この人を破滅させたくない」という切実な思い。愛しているからこそ、自分の泥沼のような人生に巻き込みたくないというその自制心が、健気すぎて胸が締め付けられた。
79話あらすじ
蓮との特別な時間を過ごした樹里は、彼への深すぎる想いに押しつぶされそうになっていた。蓮と手をつなぎ、未来を夢見ることがある一方で、自分のような人間が彼の美しい人生を壊してしまうのではないかという深い恐怖と自責に苛まれる。樹里は自分の欲望を押し殺し、ただ今の関係を維持することだけを望むのだった。一方、蓮の兄は、蓮が実母の展覧会へ向かうことを知り、異常なまでの激昂を見せる。また、別の場所では「一ノ瀬」という名を持つ一家を避けるよう諭されていた女性に対し、父親が掌を返したように一家との接近を強要する動きを見せており、不穏な空気が渦巻いている。
79話を読んだ感想・考察
もう、言葉にできないほど心が痛い。あんなに熱くて、全部をさらけ出したはずの濃密な時間の直後なのに、樹里が抱えている孤独と絶望は深まるばかりじゃないか。蓮が朝食を作ろうとして、樹里がそれを断る会話。一見普通の恋人同士の朝の風景なのに、樹里の目線からはどうしてあんなにも悲しく見えるんだろう。「手をつなぐのがぎこちない」という表現ひとつとっても、彼女がどれだけ自分を卑下し、身分違いの恋をしていると感じているかが痛いほど伝わってくる。
特に、樹里が蓮と子供が手をつないで歩く姿を妄想するシーンは本当に胸が張り裂けそうだった。今の自分は、蓮の未来を汚してしまうだけの存在。彼にはもっと眩しくて、何の濁りもない幸せが似合っていると、勝手に決めつけて遠ざかろうとしている。でも、心の底では彼の一部になりたいと泣いている。その矛盾が、樹里をさらに美しく、そして危うく見せている。愛されている実感があればあるほど、樹里は自分が彼の「呪い」になってしまうと信じ込んでいるんだ。かつて誰かを愛することで相手を壊してしまったという過去のトラウマが、彼女の幸せを素直に受け取ることを許さない。その健気さが、本当に苦しい。
その一方で、蓮の兄の異常さは、もう見ていて動悸がするレベル。蓮が展覧会へ行くことを聞いた瞬間のあの壊れ方は、もはや単なる兄弟喧嘩の次元じゃない。何か、もっとドロドロとした血のつながりや、一族の闇が蓮を追い詰めている気がしてならない。令嬢の父親も、死んだはずの祖父の言葉を盾に、わざわざ「一ノ瀬」という名の一家と関わるよう強要してくるなんて、明らかに何かを企んでいる。平和に見える日常の裏側で、確実に破滅の足音が近づいているのが分かる。樹里と蓮の幸せは、この兄の狂気と一族の思惑によって、最初から砂の城のように壊される運命だったのかとさえ思えてくる。樹里の自己犠牲的な愛と、兄の暴力的な独占欲。この対比が、二人どこへ連れて行くのかな。
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80話|蓮の弱点を狙う兄の毒牙

恋人!?不器用すぎる蓮の甘々な報告攻撃。仕事の合間に落書きを送ったり、逐一写真で生存報告をする蓮が可愛すぎて悶絶した。樹里を安心させたくて必死な姿が、あんなにクールな男とは思えないほど人間味に溢れていて、尊すぎて胸が苦しくなる。
80話あらすじ
蓮は樹里からの連絡に一喜一憂し、仕事の合間を縫ってはメッセージや写真を送り、まるで独占欲を隠さない恋人のような行動をとっていた。その純粋で不器用な姿に、樹里もまた次第に心を開き、自分から返信を送るなど二人の距離は急速に縮まっていく。一方で、蓮の兄は冷酷な父親への反発と弟への歪んだ嫉妬を募らせていた。弟が大切にしている女性の存在を知った兄は、蓮を苦しめるために樹里を標的にすることを決意する。蓮が順調に愛を育んでいることを知る由もないまま、兄の悪意が静かに樹里の日常へと忍び寄ろうとしていた。
80話を読んだ感想・考察
もう、心がもちません。蓮のあんなに必死な姿、誰が想像できたでしょうか。最初はあんなに冷たくて何を考えているか分からなかったのに、今では樹里からの返信一つで世界が輝いてしまうなんて、恋の力って本当に恐ろしい。仕事中にへたくそな落書きを送ったり、食べているものを写真に撮ったり、普通なら「重い」って思われるかもしれないけれど、今の樹里にはその「重さ」が温かさとして伝わっているのが本当に尊い。樹里が一生懸命、自分も写真を送ろうと頑張って、お肉と自分の手を一緒に撮る姿なんて、愛おしすぎて涙が出そうでした。ようやく、樹里の凍りついていた時間が動き出したんだな、って。
でもその一方で、兄の存在が本当に怖すぎる。甘い雰囲気とゾッとするような悪意が隣り合わせすぎて、情緒が追いつきません。蓮の兄は、父親に対する復讐心と、自分を出し抜いた弟への劣等感で、もう心が真っ黒に染まっている。そんな人間が、蓮にとって一番の弱点である「樹里」に目をつけたなんて。兄にとって樹里は、蓮を壊すためのただの「道具」にすぎないわけですよね。本当に許せない。樹里は何も悪くないのに、ただ蓮に愛されたというだけで、こんな汚い争いに巻き込まれようとしているなんて、不公平すぎて怒りが収まりません。
それに、譲二との会話もすごく印象的だった。かつて自分が愛に裏切られたからこそ、愛なんて信じない、金が一番だと言い張る彼の姿には、どこか悲しい過去が見え隠れして切なくなります。蓮はそんな譲二をあざ笑いながらも、樹里への想いを隠そうともしない。蓮はもう、全てを失う覚悟で樹里を選んでいる。その覚悟の強さは本当に素敵だけれど、同時に「だからこそ傷つけやすい」という弱点にもなっているんですよね。兄が現れて、これから一体どんな卑劣な真似をするつもりなのか。想像するだけで背筋が凍る。幸せな時間が長ければ長いほど、その後の落差が怖くて。樹里、どうか蓮の隣で、誰にも邪魔されずに幸せでいてほしいけれど、簡単にはいかないみたいで。
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